特定非営利活動法人 SEEDS Asia

バングラデシュ事業概要

■背景
バングラデシュは、サイクロンや地震などの自然災害の影響を受けてきた国の一つです。特に地震に関しては、100年周期で地震が発生するプレート境界の近くに位置し、国内で5つの活断層が確認されるなど、次の巨大地震がいつ起きてもおかしくない状況です。
また、バングラデシュは日本の約4割の国土に、1億5千万以上の人口を有しています。特に首都のダッカ市は1188万人が居住するメガシティで、地震や豪雨による都市型災害のリスクが高まっています。2013年のダッカ市郊外での1100名を超す死者が出た民間ビルの崩壊事故からも明らかになったように、バングラデシュにおける建物の脆弱性は、地震発生時において被害拡大の要因として深刻な問題となっています。また、2015年のカトマンズ中部大地震の際には、避難中のパニックで死者が出るなど、災害時の自助や共助の能力向上が必須となっています。さらに、2009年に「気象災害対応力評価イニシアティブ(UDRI調査)」を行った結果、川沿いの地域では毎年洪水が発生し、深刻な冠水被害を指摘されたり、年間17,000件を超す火災が発生するなど、住民の災害対応能力の向上が課題となっています。
ところが、上記調査で行政によるコミュニティ防災の推進活動を尋ねた結果、北ダッカ市内のほとんどの地域で実施されていないことが明らかになりました。また、災害対応計画に実行性がない、実際の訓練や活動のためのノウハウがないなどの課題を抱えています。

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■事業の目的
北ダッカ市でコミュニティが継続的に防災活動を実施する仕組みを形成し、地域住民の災害対応能力の向上をめざします。

■事業概要
1. コミュニティ防災を推進することができる人材育成
区単位でリスクアセスメントを行い、現状の災害リスクを把握します。その結果を踏まえ、今後のコミュニティ防災関連事項を実行に移すための検討会議・ワークショップを行政、区長、消防、大学と連携して実施し、実行計画を作成します。また、北ダッカ市職員のコミュニティ防災の理解力向上のため、日本の防災行政専門家の派遣や本邦研修を実施します。

2. 防災コミュニティの実践モデルづくり
コミュニティ防災推進のための実行計画を具体的に実践するために、意欲のある3か所のモデル・コミュニティを選定し、各コミュニティのリーダーへの防災研修を実施します。また、タウンウォッチングやハザードマップ作りを通じて住民の防災意識を高めながら、リーダーが中心となり、防災活動を実施するための委員会を立ち上げます。そこで、持続性を考慮しながら、地域防災活動計画案を作成し、実際の防災活動をモニタリングしていきます。

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3.防災コミュニティの実践モデルを広く展開するための仕組みづくり
住民側の自発的な意思に基づき意欲をもって防災活動を実施できるように、市の支援
メニューを検討したうえで、防災コミュニティの登録システムをつくります。防災コミュニティへの説明会を実施し、登録されたコミュニティのリーダーに対しては防災研修を実施し、地域防災活動計画案の作成を支援し、実践をモニタリングしていきます。

4.コミュニティ防災の意義の普及
特に地域活動への関心度の低い若者層を対象に、防災情報が届きやすいウェブやソーシャルメディア上にプラットフォームを作ります。継続的に活用されるようプラットフォーム管理のための研修を行いながら、防災活動の紹介や防災関連情報を発信します。さらには、マスメディアも利用し、広く一般市民に防災コミュニティの意義や重要性について伝えていきます。

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2017/05/16