DMTC校長との協議【ミャンマー】
2月11日、社会福祉救済復興省災害対応局の防災人材育成センター(通称: DMTC、於ヒンタダ) のウー・ネイミョートゥン校長を訪問しました。SEEDS Asiaからは現在実施している事業の進捗報告とさらなる連携強化に向けた話し合いの他、同校長からは昨年に発生したモン州における土砂災害の教訓とその後の取り組みについて共有いただきました。近年頻発する土砂災害について、住民の命を守るためには普段からどのような啓発活動に取り組んでいくべきか意見交換を行いつつ、同校で作成された土砂災害の危険を察知して警報が鳴るという視覚教材についても紹介いただきました。 日本のような土砂災害警戒判定メッシュ情報が存在しない場所や国で、局地的な場所で発生する土砂災害へのタイムリーな警報を打ち出すことは大変困難です。こうした事情や制約の中で、今後住民が命を守る行動を取るためにはこうした視覚教材を活用したリスクの見える化に加えて、住民同士が危険を回避するための声を掛け合うその土地固有のシグナルを見出すことです。その一つの方法として、昨年発生したモン州での土砂災害の前兆現象がどのようなものであったのか、生き抜いたその地域住民の方々に話を聞くことが、地質調査や土地利用の状況把握と同様に有用ではないかと提案しました。 周囲のリスクに自ら気付く危険を察知する能力/態度を養うことは、一朝一夕で達成できるものではありませんが、過去の災害に向き合い真剣に取り組まれているウー・ネイミョートゥン校長先生と共に、私たちも一つのチームとして取り組んでいきたいと強く思っています。異常を認識するためにはまずは平常を知ることから。気象観測はその一つ、すでにミャンマーの6箇所で活動を広げていますが、ミャンマーに限らず、より多くの場所で気象理解の促進を図り、防災行動につなげていきたいと考えています。 調査や教材作成など、ご支援をご検討いただける際には是非お声がけください!