フィリピン 気象教育×学校防災:若者主体の取り組みの集大成へ

6月24日、教育省第7地方事務所の職員の皆さま(第7地方・地区事務所の防災管理コーディネーター、学校防災タスクフォース、学校防災トレーナー)とともに、気象教育に関するワークショップを実施しました。
本ワークショップは、一般財団法人 WNI気象文化創造センターの研究助成を受けてモデル校に指定された「イナバンガ北中央校」における、高校生主体の気象教育と、気候変動への対応としての学校防災管理を組み合わせた実践の集大成として開催されたものです。
気象を扱う理科での効果的な学びを土台に、学校での判断基準の設定や校内アナウンスへの活用など、防災教育と学校運営上の防災管理を接続するガイドラインの素案と共に、気象教育を進める学校への奨励賞の設定について協議を重ねました。
当日は、イナバンガ北中央校高等部の校長先生からの発表も行われ、観測活動を経た生徒の大きな変化を共有し、今後の気象教育と学校防災のより良い連携に向けた多くの学びと示唆を得ることができました。
同校では、助成によって導入された気象観測機器を活用し、生徒による日々の観測や気象状況に応じた一言アドバイスの記載、「スクールウォッチング(学校版ハザードハント)」、生徒による児童への気象教育の指導案づくりと実践など、意欲的で持続可能な取り組みが展開されています。
この場をお借りして、研究助成という形で本取り組みを支えてくださった一般財団法人 WNI気象文化創造センターの皆さま、そして継続的なご助言と観測データ分析のご協力をいただいている常葉大学・山根悠介教授に、心より感謝申し上げます。