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みんなでつくる地区防災計画へ:神島小中学校子ども避難編「みんなどこにいるの?どこににげるの?」の実施

12月10日、神島小中学校にて、子どもと一緒につくっていく地区防災計画づくりの第一歩となるワークショップ「みんなどこにいるの?どこににげるの?」を実施しました。当日は、学校の先生方にも多大なご協力をいただき、自分の命を守るための避難を真剣に考える時間となりました。

子どもたち一人ひとりが「どこににげる?」を考える

大きな地震や津波は、学校にいるときだけに起こるわけではありません。
そこで、このワークショップでは、

家に一人でいるとき、学校への行き帰りの途中、遊んでいるとき

など、学校以外の時間や大人の指示を受けることができない環境で災害が起きた場合でも、「自分で安全な避難先に向かえるように考えること、そして周囲に伝えることができること」をめあてとしました。

ハザードマップを「自分ごと」にする学び

今日は、教頭先生にご協力いただき白黒で拡大印刷した鳥羽市のハザードマップを基に、子どもたちが実際の地図を確認しながら色を塗り、危険な場所や安全な場所を自分の手で確かめる活動をおこないました。

地図に色をつけたり、自宅や遊び場所のマークをつけていく中で
「うわ、ここやばいやん!」、「ここはどうやろ?」、「こっちは大丈夫?」
と、子どもたちはより具体的に自分の周りの危険や避難ルートを感じ取っていきました。

先生方も鳥羽市が提供するハザードマップを真剣に見ながら、「〇〇まで水が来るってことかぁ」「この道も危ないかもしれない」と改めてハザードマップを眺めながらじっくりと話し合いう姿が見られ、学校全体で避難を考える機会となりました。

家族と話し合う「私の避難計画シート」への記入

突発的な災害から身を守るだけでなく、神島という離島ならではの課題として、災害後に長期避難が想定されることも大切なポイントです。そこで、児童・生徒には「私の避難計画シート」を家庭に持ち帰ってもらい、南海トラフ地震臨時情報(注意)を受け取ったときの判断や、被災後の長期避難の可能性についても、家族で話し合ってもらうようお願いしました。

保護者の皆さまにも一緒に考えていただくことで、地域・家庭・学校が共に避難を考え、いざという時の意思決定の備えにつながることを期待しています。

12月22日は地域向けワークショップで子どもたちが発表します!

今回、子どもたちが自分で考えた避難先や気づきを、12月22日の地域向けワークショップで、子どもたち自身が発表する予定です。

学校での学びが地域へ広がり、そして地域の声が学校に戻り、「みんなでつくる地区防災計画」へとつながっていくことを目指しています。


災害対応において「避難」は、命を左右する大切な判断が求められるとても重要な場面です。今日のワークショップが、子どもたち一人ひとりが「自分のこと」として避難を考えるきっかけになっていることを願うとともに、子どもたちが真剣に取り組んだその学びが地域全体へ広がり、海とともに暮らす神島の未来を、みんなで守っていける力になっていくことを心から願っています。