【認定】特定非営利活動法人SEEDS Asia

第2回 マイ・ホームタウン アジア子ども会合の実施報告

 
阪神淡路大震災から28年を迎えた1月17日、第2回目となる「マイ・ホームタウン アジア子ども会合」を開催しました。
 
本会合は、SEEDS Asiaが関わる災害リスクの高い各事業地の子どもたちをオンラインでつなぎ、まちの魅力や防災の取組みを紹介しながら交流するイベントです。昨年度、SEEDS Asiaの15周年記念事業として初開催をしたところ、参加校から「また参加したい」「英語で交流できたことで自信がついた」という子どもたちの感想や、保護者の方から「お金をかけてもなかなかこんな交流はできない」「貴重な体験に感謝したい」というお声を多くいただき、アジア各地のネットワークを活用し毎年度実施していくことにしました。
 
第2回目となった今回は、復興支援や防災支援で関りを持つフィリピン、バングラデシュ、日本からの3か国・5校(※)の参加となりました。イベントの冒頭では、SEEDS Asia のテクニカルアドバイザーであり滋賀大学特任教授の岸田蘭子先生より、「国を超えて子どもたち同士がお互いのまちのことを知り、相手の暮らしを想像し、協力し合えることを考えることは、私たち人類の未来にとってもとても重要なこと。今日のイベントをきっかけにしてお互いを知り、お互いのまちを大切に思えるように」という、本イベントの願いを込めたメッセージをいただきました。
 
それぞれの学校から7分間の発表が行われ、どの国の子どもたちも、学校のこと、まちのこと、災害のこと・防災のことを一生懸命に話をし、それぞれ真剣に耳を傾けてくれました。
 
まちの様子や暮らし方にはそれぞれ違いがあります。ただ、参加してくれた全ての国・場所で、台風(サイクロン)、洪水や地震等が発生していること、そして、そこには次の災害に向けて学び、備える仲間がいるということに、気がつく機会になったと思います。
 
国や距離を越えて、つながる・学び合えることの喜びを感じてくれていますように。
そして、もっと自分のまちを好きになる機会となり、災害に負けないための取組につながりますように。
そして、世界の様々な出来事にも関心を持つきっかけとなりますように、と願わずにはいられません。
 
各校の先生方にはご指導・ご準備でご負担をおかけし、子どもたちも冬休みに練習を重ねていたかと思います。
改めてご協力いただいた皆さまに深く感謝申し上げます。
 
 
(※)今年度の参加校 (アルファベット順)
・モデルアカデミー(バングラデシュダッカ市)
・長野市立長沼小学校(長野県)
・洲本市立中川原小学校(兵庫県)
・サン・フェルナンド中央小学校(フィリピンセブ州)
・鳥羽市立鳥羽小学校(三重県)
尚、今回参加を希望していた複数のミャンマーからの学校は、現地の政治的事情への配慮から参加を見送ることとなりました。
 
 
以下、オンラインで掲載されている記事一覧はこちらです。さらに、他の小学校の地域でも紙面上で記事となっているようです。子どもたちの活躍が地域に伝わっていくと、地域もきっと元気になるはずです。
 
最後に余談ですが。。。
 
どの記事にもまだ出ていないのですが、防災だけの話だけではなく、子どもたちの遊びや給食についての質問がありました。なかでも、地域性が現れた給食について少し紹介します。
 
長野市立長沼小学校からは、「メッセージコロッケ」という興味深い給食のメニューが紹介されました。
どのようなものか聞いてみると、「ありがとう」や「がんばって」などのメッセージが書かれているコロッケとのことでした。気になって調べてみると、生春巻きの皮に食用の天然色素でメッセージがプリントされ、コロッケの表面に貼り付けたものが提供されるようです。
 
淡路島の中川原小学校からは、淡路ビーフを育てている畜産を営む家庭の児童から、淡路ビーフを使った牛丼の紹介がありました。こちらの地域では、お米も地元のお米をつかうことを徹底するなど、地産地消が推進されています。
 
鳥羽市立鳥羽小学校からは、ふるさと給食がポスターと共に紹介されました。メニューにはワカメやアカモク等の海藻の他、伊勢海老までありました。漁業のまちならではの食材を提供することで、海の豊かさを再認識するものになっています。
 
バングラデシュのモデルアカデミーは残念ながら通信状況が悪くなってしまい、給食の有無も確認することができませんでしたが、フィリピンのサン・フェルナンド中央小学校では、フィリピン料理を代表するアドボ(煮込み料理)やシニガン(スープ)などの紹介がありました。
 
これからも、それぞれのまちの綺麗な景色やいいところ、自慢の給食等、写真を送り合ったりして継続的な交流もお手伝いできたらと思います。
 
 
また、次年度には参加校を増やし、小学校・中学校・高等学校の部と幅広いカテゴリーで実施できればと考えております。みなさまのさらなるご協力・ご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
 
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2023/01/18

各地からの活動報告