鳥羽市×SEEDS Asia 第5回防災リレー講座・学校運営協議会(CS)円卓会議 合同開催報告
去る令和7年12月25日(木)、鳥羽市と認定NPO法人SEEDS Asiaは、鳥羽商工会議所かもめホールにて、「第5回防災リレー講座」と「学校運営協議会(CS)円卓会議」を合同で開催しました。
本イベントは、リレー講座を通じて専門的な知見と共に過去の災害の教訓を学ぶと共に、「学校と地域がどうつながり、子どもの命と地域の未来を守るか」を、鳥羽市全体で考え、共有する場として実施されました。

防災リレー講座
第5回防災リレー講座は、「東日本大震災の教訓を南海トラフ地震につなげる ― 教育の再生は地域の復興を牽引する ―」をテーマでした。
講師には、東日本大震災当時、被災地で学校管理職および教育行政の最前線に立ち、復旧・復興に携わってきた奈良教育大学 学長補佐(特命担当)兼 ESD・SDGsセンター長であり、SEEDS Asia理事でもある及川幸彦先生を迎えました。
講座では、東日本大震災の被災地で実際に起きた出来事や判断、葛藤が、現場にいた当事者の視点から「生の声」として語られ、「もし鳥羽で同じことが起きたら、私たちはどう判断し、どう行動できるのか」を考える、教訓に基づく実践的な学びの時間となりました。
■教育の再生が、なぜ地域の復興につながるのか
講義では、「教育の再生は地域の復興を牽引する」という言葉を軸に、東日本大震災での実体験が語られました。
被災地では、学校が避難所や心の拠り所となること、学校が再開できない地域から人が流出すること、子どもたちの普段の学びや育ちが、地域の持続性を左右することが現実として起きていたことが、具体的な事例とともに示されました。
また、学校管理下では犠牲者が出なかった一方で、学校外にいた子どもが命を落とした事実から、「学校だけで子どもを守ることはできない」「子どもの命を守るには地域との連携が不可欠である」という重い教訓も共有されました。
■子どもが地域を支えた
気仙沼市では中学生たちが自主的に避難所を支え、地域のために行動していたことが写真記録と共に紹介されました。これは特別な指示があったからではなく、日頃の地域と関わる教育の積み重ねによって育まれた力が災害時に発揮されたものでした。
災害時そして災害後の子どもたちの姿を証として、防災教育は、避難のためだけのものではなく、その後の復旧・復興を見据えたものであることの必要性や、子どもを“守る存在”としてだけでなく、“地域を支える一員”としてみんなで育んでいくことの重要性が共有されました。
■自助・共助・公助+ ネットワークヘルプ(N助)
甚大な災害が発生した時には、自助・共助・公助だけでは限界があること、だからこそ、外部とのつながり=ネットワークヘルプ(N助) が重要になることも語られました。
気仙沼市の事例をもとに、平時から外部とつながりを持っていたことで、被災後の支援や復旧・復興の姿が大きく変わったことが紹介され、鳥羽市においても、平時からの内外のつながりづくりの重要性が改めて確認されました。


鳥羽市学校運営協議会(CS)円卓会議の実施
リレー講座後には、夏季研修等の報告に続き、鳥羽市内7つの学校運営協議会(CS)による活動報告が行われました。
その後、及川先生がモデレーターを務めるパネルディスカッションが行われ、
「安心・安全なコミュニティづくりに向けた学校と地域の役割と協働」をテーマに、各地域の強みや課題が共有されました。

各地域での活動が各CS代表者から報告された後、「安心・安全なコミュニティづくりに向けた
学校と地域の役割と協働」をテーマとしたパネルディスカッションが行われ、地域の強みや課題が共有されました。
今回の円卓会議を通じて、①市内CSの横の連携や情報共有と連携の重要性、②学校・地域・行政・外部組織が平時からつながりを持ち、顔の見える関係を築いておくことの重要性が改めて共有されました。
SEEDS Asiaは、こうした各CSの活動を応援しながら、本イベントの成果物として、鳥羽市関係機関の皆さまと共に、CSの活動を可視化し、その魅力を発信する取組にも引き続き取り組んでまいります。
■ご来賓・参加者
また、本イベントには、一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)より石田様、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の瀧田様にもお越しいただき、ご挨拶もいただきました。また、今回のリレー講座は、鳥羽市教育委員会が毎年主催してきた教員向け防災研修会を発展的に位置づけたものであり、例年の講演会に参加していた教員のみなさまに加え、リレー講座として一般公開の形としたことで、地域の方々にもご参加いただきました。そのため、参加者数は過去最高を記録し、会場はほぼ満席となるなど、関心の高さがうかがえました。
参加者の感想まとめ
講座終了後、参加者からは、下記のような多くの気づきや感想が寄せられました。
本事業は、鳥羽市と認定NPO法人SEEDS Asiaが締結した協定に基づく共同事業「地域への愛着を基盤とした地域と学校の連携による学校安全事業]の一環として実施し、一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)およびジャパン・プラットフォーム(JPF)による支援を受けています。
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過去の防災リレー講座の報告記事・アンケート記録は下記のサイトからもご覧いただくことができます。